2019年4月10日(水)
四回生 鈴木将吾

どすこい!京都春の大一番!

4月8日月曜日午後五時
京都大学の土俵に血気盛んな若獅子が集まった。

昨年までの天下一相撲会という名前を一新し、新入生相撲体験会が始まった。
参加者は男子の部が新入生二人、団員三人の計五人の総当たり。

変わったのは名前だけでなく、その商品も大幅に豪華になっていた。
優勝者には10000円二位には5000円
更に現役相撲部員を倒せば追加報酬が得られる、正に一攫千金のイベントだ。
01 新入生相撲大会

四限終わりに新入生を呼び、五時に全員回しをつけ終わっていざ体験開始。
体操と柔軟が終わったら四股を踏んでみる。
左右交互に合計十回、これが意外と下半身に響く。
相撲部は冬にこれを練習の度に八十回踏んでいるということだから驚きだ。
さらに摺り足と相手を押す練習を重ねる。
何本も何本も摺り足の跡が土俵を割っていき、全員準備完了。
02 新入生相撲大会

さぁいよいよリーグ戦のスタート。
体格的には五人全員互いに不足なし、勝ちたい気持ちが強いやつが勝負を制する試合であった。
新入生は教科書代のためにゼッタイ負けられず、並みいる団員を次々に打ち破っていく。
団員は相手が団員と来たら当然負けられず、持てる技術と体格と全てを使いぶつかっていく。
岡部は来年リベンジを頑張ってくれ(岡部戦績:4敗)。
03 新入生相撲大会
04 新入生相撲大会

そして結びの一番。
全勝同士で迎える新入生VS新入生の大一番。
西の新入生は体重で一気に相手を押し出さんと勝負をかけ、東の新入生は長い手足で回しから相手に揺さぶりをかける。
好対象な取り組み方で勝負は全く読めないものになった。

いざやいざや、ここに揃った精鋭五人の頂点を極める結びの一番。
蹲踞を終え、お互いに神妙な表情で構える。

八卦よい!

行事役の大津の勢いの良い掛け声が火蓋をおとした。
西は勢いよく突っ込む。
東は相手の回しに手を伸ばす。
激突。
東は相手の勢いを殺しきれずにずりっ、ずりっと俵まで追いやられる。
ここで回しをつかんだ。
東は土俵際の逆転劇を演出できるか。
西は勢いそのまま押しきれるか。

軍配は、西に上がった。

東はコンマ数秒回しをつかむのが遅く、上体を完全に反らされてしまい勝負ありだった。
優勝商品は西の新入生にわたった。
誰も文句なしの完全優勝だった。

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さぁ仁義なきリーグ戦が終わればここからはエキシビジョンマッチの目白押し。
新入生は相撲部主将に立ち向かい5000円を勝ち取らんとし、団員は景品はでないものの名誉のために現役部員たちに挑んでいく。
ここからは団長である私とリーダー部長の東根も参戦し、団内幹部戦から始めてその後は後輩たちを一蹴していく。

エキシビジョンマッチでは向かうところ敵なしの私だったので、最後に相撲部主将の淺田と相撲を取り、それで締めることにした。
締めの一番は主将団長戦となった。
タッパは互角、体重私が有利、技術の差をどれだけ突進で崩せるかが勝敗の分かれ目だった。
結果は立ち会いで崩せず、完全に回しをとられてしまい、がぶり寄られ寄り切りとなってしまった。
私の感想としては勝ちの目は万に一つもなかったので、淺田の全力を引き出せてよかった。
05 新入生相撲大会
06 新入生相撲大会

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全ての取り組みが終われば私服に着替えて土俵でご飯会である。
五限後に駆けつけた新入生も加わり大きな食事会になった。
体育会の対談企画で三人での顔合わせがあった関係で幹事長の西田も呼ぶことができ、相撲部新入生団員体育会本部員と多様な人間が直に交流できる機会になった。
こうして多くの京大生たちがつながっていく様を見ることができ、私は本当にうれしい。
昨年とは大きく異なる形式の相撲体験会となったが、大成功であった。
07 新入生相撲大会
08 新入生相撲大会


相撲部は現在四回生三人で回している状態でかつて無いほどの存続の危機を迎えている。
来年以降も相撲部が活動できるかは今年の新歓に全てかかっている。
なんとしてもこのよい文化を未来につなげていかなくてはならない。
新入生が入らない場合私が助っ人参加する未来もありうるのでヒトゴトではすまない。

次の試合予定は6月?
まぁ予定は開けておくとしよう…